姫は王子の隣で

「あら、カマかけてみたんだけど図星?あたしと似た顔で彼氏がいないのもおかしいか」



「彼氏には手、出さないで下さいね」


もうごまかせないなら正直に言ってやろう。


「…どうせあそこにいる男でしょ?」


そう言う樹里亜さんの視線の先には陽汰くん。


「違いますよ」


「じゃあ友達とでも言いたいの?」


「はい」


そうです、と言おうとしたけど、目の前に樹里亜さんは居なかった。


< 116 / 143 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop