響け、空に―
放課後になり、クラスの大半の子は部活に行った。

私は当然部活に入っていないので、帰り仕度をしていた。


「高木ぃ!!頼んだぞ!!」と廊下から先生が叫ぶ。


《わかってるよ…》心の中で呟いて、教室から出ていった。




私の家は学校から20分くらいだ。

学校から駅までが10分

電車で最寄りまで5分

最寄りから家までが5分

と、ずいぶん近い。


一回家に帰って、バッグを置いてから孝の家に向かった。


何だか心がもやもやする。
久しぶりに会うからかな?

ビュウッと北風が吹いて、私は少し足が速まる。

《風が強い…》

そんなことを考えていると孝の家に着いてしまった。
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