響け、空に―
「いや、でも、あの……」


「ああ!!申し遅れました!!私、こういう者です。」

差し出された名刺を俺も覗く。


そこには

『松田プロダクション 山崎亜子』と書いてあった。

「でも私ちょっと……」


「ダメですか…?」


「いえ、なんか今日はいろいろありすぎて混乱してるんです…。


だから返事は後日でも…?」


「ええ!!ゆっくりお考えになってください。

お返事はこちらに書いてあるところに電話してくだされば…」


「わかりました。」


「では…」

山崎さんは一礼してから人混みの中に消えて行った。

< 107 / 182 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop