響け、空に―
第九話
荷物をまとめ、孝が運ばれた病院を聞きだし、急いで向かった。


到着し、看護師さんに孝の居場所を聞く。


「あの!!今日運ばれてきた『若森孝』はどこに…!?」


「孝君のご友人ですか?こちらに…!!」


私は看護師さんの後ろを小走りでついて行った。


そこはICU…集中治療室だった。


「美咲さん!!孝は!?」


「ICUに入ったままで、お医者様も出てこなくて…どんな状態かもわからないの」

美咲さんは神様に祈るように手を組んでいる。


顔も…真っ青だ。


突然ICUの扉が開いて、中から医師が出てきた。

「若森孝君のご家族ですか?」


「はい」

美咲さんは立ち上がる。

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