響け、空に―
「先生、た、孝は…」


「非常に危険な状態です。全力を尽くしますが、覚悟をしておいてください。」


「先生!!急変です!!」

ICUの中から医師を呼ぶ声がした。

医師は頭を軽く下げてから中に戻って行った。


《孝が…危険な状態?覚悟って…何を?》

動けない。

声が出ない。


この時、思い出した。

孝はあの時、裏庭に走ってきてたんだ。


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