響け、空に―
「二つ…?」
隣に立ちながら、私は呟いた。
「一つ目は…俺と笑美子のこと!!
このたび…付き合うことになりましたー!!」
「ちょっと孝!!」
「孝ぃ~何だよのろけかよ!!」
「はいはいおめでとさん。」
「笑美ちゃんに彼氏かあ…!!」
皆が冷やかし始める。
「笑美子は最近になってモテ始めたみたいだけど、残念でした!!俺がもらっちゃうよー!!
………じゃあ、もう一つの話だ。」
孝が真面目に、重い口調で告白をしていく。
最初はひやかしていたからか、笑いながら聞いていた子もいたけれど、だんだんと静まりかえってきて、皆の顔からは笑顔が消えていた。
「……で、残された時間はあと三日だろうってわけ。
俺はその三日を精いっぱい生き抜きたい。だからさっき言ったみたいに、俺が走りそうになってたり、体に負担をかけるようなことをしていたら、どんなことをしてでも止めてほしい。
頼む。」
孝が頭を下げた。
教室内はとても静かだった。