響け、空に―
「高木、俺な…お前への気持ち、ずっと変わってないんだ。ずっと好きだったんだ。
この気持ちは変わらない。だから…だから…高木がよければなんだけど…」
「伸…?」
「結婚を前提に俺と付き合ってくれないか?」
「…!?」
高木は驚いた顔をして俺を見上げた。正直、あまり見ないでほしい。
今の俺は、多分顔が真っ赤になっているだろうから。
「伸…私、伸の事好きなんだよ?
断る理由が無いよ…答えは『はい』」
高木は涙を流しながら笑った。
「本当に…いいのか?」
「うん」
俺は再び高木を抱きしめた。今度はさっきよりも強く。
「絶対に…幸せにするから」
「はい」
「結婚しても、考の墓参りには必ず来よう。俺らがこうなることができたのは考のおかげなんだし…」
「うん、必ず。毎年、二人で…」
俺と高木は静かに体を離してから顔を見合わせ…ゆっくりと唇を重ねた。