響け、空に―
「私と『ママ』が駆けつけると兄の顔には白い布がかけられていて…。

『ママ』は泣き崩れたわ。もちろん、私も泣いた。母の方に振り返ったら、母は泣いてる振りをして笑ってたのよ。


母は『ママ』を家から追い出したかったのよ!!
だから兄を殺して、家にいる意味を無くした。父との繋がりを断たせた。


『ママ』は弱い人だったから家を出ていって…。


私はその日で人がどんなに醜いか、信じてはいけないかがわかった。

そしたら笑えなくなっていて…」


話が終わって孝の方を見ると

「………お前馬鹿だろ?」と言われた。予想外の反応だった。


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