響け、空に―
「…今日はまっすぐ家に帰ってきなさいよ。」

ドクン…


心臓が激しく動き出す。

「いつもまっすぐですけど……」


「嘘おっしゃい!!いつもあの子……えっと…あっ若森!!若森孝の家に寄ってるんでしょう!?」


「な、何を根拠に…」


「調べたのよ。その手のプロに依頼してね。

なーんか怪しいと思ってたら…まさか男の家に通ってたなんてねぇ…」


「そんな関係じゃありません!!」


「とにかく!!もうあの子の家に行くのをやめなさい!!高木家の名前に傷がつくでしょ!!いいわね!?」


「………」

私は下を向いたまま黙っていた。


「返事は!?」

しびれを切らしたらしい母が怒鳴る。


でも私の答えは決まっていた。

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