響け、空に―
「泣いてない…!!」


「泣いてんじゃねぇかよ。ごめんって!!」


「…平気」


「本当か?笑美子が泣くなんて…よっぽど心配してくれたんだな!!」


悔しいけど図星だ。

孝が死ぬなんて本当に嫌だ。

孝がこの世からいなくなってしまったら私の世界からは色が無くなってしまう。


私が黙っていると孝はにやけながら

「もしかして……図星か?」

と言った。


「うっさい!!ほら、教室戻ろうよ!!」

パッと立ち上がって、扉を開き、二人で教室に戻った。


何だか孝といると調子が狂う…

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