響け、空に―
不思議なことに、廊下には静けさが漂っていた。


いつもなら、皆騒いでいて、廊下の端からでも声が聞こえるはずなのに……


ガラっと扉を開けると、教室には誰もいなかった。


「あれ?」


「…移動教室か?」


「ううん、確か六時間目は古典のはず。」


……まさかと思いながら時計を見ると、そのまさかだった。


「…六時間目終わってる。七時間目も……


もう放課後だ。」


「えっ!?じゃあ俺達はあそこで約二時間寝てたのかよ!?」


「多分…。深く眠りすぎて、六時間目、七時間目のチャイムが聞こえなかったんだ…


さっきのチャイムは部活開始の合図…」


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