響け、空に―
「そんなことを注意するために呼んだんですか?」


「まったく…。

実は若森のことで呼んだんだ。
若森の見舞いに行ってくれないか?」


「お見舞い…?お見舞いってことは病気なんですか?」


「いや、わからないんだ。

だから真相を探るべく、家が近所のお前に頼もうと思ってな。」


「嫌です。先生が行ったらどうですか?」

「俺には今日、教員会議があるんだ。」

ニヤリと笑って言う。
どうやら用意していたコメントらしい。


「はぁ…だからって」


「じゃあ頼んだぞ!!」

私の言葉は遮られ、押し付けられてしまった。


「えっ、ちょっ…」

呼びかけたが、先生は去って行った。
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