響け、空に―
ボーッとしているだけでは時間がもったいないので勉強をしていた。

一時間後、教室の扉が開かれる。


顔を上げずに一応

「おはよー」

と挨拶した。


けれど返事がない。

「?」

不思議に思い、顔を上げると黒板の前にはあの、入江伸がいた。


「…入江君?おはようっていってるんだけど…」


「あ!!ああ!!おはよう高木!!」


「声大きい…」


「あ、ごめん!!いや、ちょっと何というか…感動して。」


「感動?私だって挨拶くらいするけど…」


「いや、わかってるけどさ…まさか俺にしてくれるとは……前の席いい?」

入江君は私に近づいてきて、私の前の席を指さした。


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