ぐるみちゃん
女の子/風希
俺はサッカー部の1年レギュラー。
毎日楽しくサッカーやってる。
今は工業の授業を受けている所だ。
あ、最近ちょっと気になってるコトがあるんだ。
グラウンドでサッカー部は活動しているんだけど、校舎の1階の「趣味部」の窓からいつもこっちを見ている女の子がいるんだ。
でも身長がものすごく低いから、誰かの妹だろう。
誰を見ているんだろう、何を見ているんだろう。
サッカーが好きなのか?
だったら こっちに来ればいいのに。
俺が教えてあげるのに。
そんなことをいつも思っている。
今日はデザイン女子科が9時登校だから、女に飢えている1年男子たちが静かだ。まぁ俺たちの学年、女子が少ないうえにみんなデザイン科だからなぁ。
仕方ないか。
なんて思っていると、9時前になったらしく女子たちが登校し始めた。
「おおおっ!!ついに来た!俺の時代!」と男共が騒ぎ出す。
アホらしい。
俺は中学のころは女で遊びまくってたけど もうそんなことしない。
くだらないと、気づいたんだ。
「な、大和」
俺の親友の大和は、カワイイ彼女がいるらしい。
「あ?何が」
俺も彼女くらいは作ったほうがいいか。
「何でもねえー。あの男共バカだろ」
「ああ。バカ以外の何でもないと思う」
ハハと笑いあって作業に戻る。