紅龍~キミと出逢えた奇跡~
キィィ―…
その音でハッとした。
どうやらボーッとしているうちに屋上に着いていたらしい。
そして今の音は屋上のドアを開けた音。
“関係者以外立ち入り禁止”と書いてあるのは気のせいだろうか…。
コイツらは、“関係者”なのだろうか。
…もしかして、此処が、コイツらの“溜まり場”なのだろうか。
そう考えれば、辻褄が合う。
「…此処は俺達の溜まり場なんだ。」
…やっぱりか。
思った通りだ。
コイツらは何処かの族に入っていて、しかも上の方の人間。
だって下っ端の奴だったら、みんなに頭を下げられることもないから。
…それにしても。
コイツらは何処の族だろうか。
…まさか、紅龍-クリュウ-とか言わないよね?
もし、そうだとしたら。
…あたし、なにするかわかんない。
そうなったら…
コイツらは、死ぬかも知れない…