紅龍~キミと出逢えた奇跡~


「…そういえば、名前聞いてなかったね。」


パンを食べながらそう言った茶髪男。


確かに。ずっと茶髪男とか呼ぶのヤダしね。


「……朝霧空。」


「空ちゃんね。…俺は花崎成-ハナサキ ナル-。よろしくね。」


「…俺は立木京-タチキ キョウ-。よろしく、空。」



茶髪男はナル。


青髪男はキョウ。


二人とも、見れば見るほどイケメンだ。


「…あの、さ。」


「何?」


「…二人は……紅龍…なの?」


結構こういうの言うのって、勇気いるんだな。


あたしは身を持って体験した。


「…うん、そうだよ。」



……うそ…


どうしよう…。


本当に紅龍だったなんて…


どうすればいい…?


「…空ちゃん?」


「…そっか、紅龍だったんだ…」


あ…ヤバい…


爆発しそうだ…


爆発したら、誰もあたしを止められない。


そうなったら、最後。














< 25 / 110 >

この作品をシェア

pagetop