紅龍~キミと出逢えた奇跡~
「…そういえば、名前聞いてなかったね。」
パンを食べながらそう言った茶髪男。
確かに。ずっと茶髪男とか呼ぶのヤダしね。
「……朝霧空。」
「空ちゃんね。…俺は花崎成-ハナサキ ナル-。よろしくね。」
「…俺は立木京-タチキ キョウ-。よろしく、空。」
茶髪男はナル。
青髪男はキョウ。
二人とも、見れば見るほどイケメンだ。
「…あの、さ。」
「何?」
「…二人は……紅龍…なの?」
結構こういうの言うのって、勇気いるんだな。
あたしは身を持って体験した。
「…うん、そうだよ。」
……うそ…
どうしよう…。
本当に紅龍だったなんて…
どうすればいい…?
「…空ちゃん?」
「…そっか、紅龍だったんだ…」
あ…ヤバい…
爆発しそうだ…
爆発したら、誰もあたしを止められない。
そうなったら、最後。