紅龍~キミと出逢えた奇跡~


「…空?どうかしたのか?」


「…悪いけど、行けない。」


「「……えっ」」


まさか断れるとは思っていなかったのか、二人は驚きの声をあげた。


「…何で?」


ここは、本当の事を言うべき?

引き下がってくれなそうだもんな…


しょうがない…か。


「…紅龍が…大嫌い、だから。」



「「……え?」」


二人が目を見開いてあたしを見る。


そりゃそうだ。


倉庫に行きたくない理由が、“大嫌いだから”なのだから。



でも…本当に、行きたくないんだよ。


もし行ったら…


あたしは、どうなっちゃうんだろうか?












< 28 / 110 >

この作品をシェア

pagetop