【COLORS②】僕の彼女はお姫様
「おはよ、蒼空」
「うわぁ〜!!!」
……ビックリした。
あ、そっか……
結局、ゆずは元の世界に戻れるまで、暫くウチに居ることとなった。
案外、家族もあっさり快諾。もう少し、真剣に考えてほしいものだ。
『許婚』の話も冗談にしか受け取ってくれなかったしなぁ……
「それにしてもこの洋服ってのは軽くて動きやすいね!!」
「?」
膝丈くらいの花柄のワンピース。レースもところどころに使ってある。
「彩に借りたんだぁ〜!どう似合う?」
ゆずはくるっと一回りするとスカート裾を翻した。
「うん……」
姉貴に言ったら怒られるかもしれないが、確実にゆずの方が似合うと思った瞬間だった。
と同時に、眠気も一気にぶっ飛んでいた。