最果ての月に吠える
「いただきます」





テーブルに並べられた食事はどれも初めて見る料理ばかりだった。





「タカムラさんといる時はいつもこんな食事だよ」





リューネは仔羊のローストを細かく切り分けてオレに皿を渡した。





「贅沢(ゼイタク)ばっかで逆に飽きちゃった」





お金までもらってるのにワガママかな、とリューネは笑った。





「タカムラさんにはいろいろと教えてもらったよ。愛人契約だけど出逢えてよかったと思ってる」





そう言ってリューネは照れ隠しにワインを一気に飲んだ。





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