最果ての月に吠える
「君の気持ちは嬉しいよ。でも君を幸せにしてあげることはできない。愛人契約だけが君との繋がりで、それ以外の感情はなかったんだ。だから、君を愛することはできない」





私の耳は心地よさを感じているのに、心は固く冷たい殻に覆われていく。





「君に出会えたことは嬉しく思っているよ」





やめて―――





「だけどこんな相手を本気で好きになってはいけない」





もうやめて!





「君にはきっといいヒトが現れるから」





私をこれ以上傷付けないで!





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