最果ての月に吠える
第12話 最果ての月に吠える悲しい月夜
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アナタは憶えているだろうか。
あの夏の日のこと。
あの時、アタシはひどく幼かった。
けれど、あの時の思いは特別だった。
隣にいるだけでは、話しているだけでは物足りない。
手をつないでいることさえ、もどかしい。
アナタのすべてになりたいと、
アナタのすべてがほしいと、
生まれて初めて思った。
アナタはアタシの、すべてだった。
*この物語はフィクションです。
作中に未成年者の飲酒、喫煙、援助交際など違法行為がありますが、 決して真似しないで下さい。
登場人物、団体名は全て架空のものです。
実在の人物、団体とは一切関係ありません。
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アタシは、生まれ変わる。
自分らしくあるために。
アタシがアタシであるために。
体が、「オトコ」
心は、「オンナ」
間違って生まれたアタシの、性。
お願い、神サマ。
アタシを「オンナ」のコにして下さい。
それがムリだと言うなら、神サマ。
アタシを止めたりしないで。
だから、今日からアタシは―――
JDK(女子系男子高校生)ハルヤ
*性同一性障害のお話です。
*この物語はフィクションです。
作中に未成年者の飲酒、喫煙、援助交際など違法行為がありますが、
決して真似しないでください。
読んでくださって、誠にありがとうございます。
Thanks a million!!!
感謝×百万回!!!
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「ねぇ、梨世。僕達は出逢わないほうがよかったかもね」
うららかな春の太陽が、地平線へと沈む前の夕暮れ。
差し込む西日がショーウィンドウの水槽を通り抜けて、深海のような揺らぎの空間を作っていた。
その中で眠る彼女は、キャラメル色の髪をした人魚姫だった。
「ねぇ、朋弥。私達、付き合わなければよかったね」
物静かでクラゲが好きなだけの面白味のない男子大学生、椋木朋弥(くらきともや)はある日、バイト先で泣きながら眠る彼女に出会う。
『そうすれば、こんなにも辛い思いをしなかったかもしれない』
恋愛に依存している女子大生、鹿山梨世(かやまりせ)が出会ったのは到底出会うはずのなかった根暗でメガネの真面目大学生の彼。
それぞれの人生の脇役にいるような、そこに何かが産まれるなんて思いもしなかった、
僕と君の、私とアナタの、物語。
*この物語はフィクションです。 作中に未成年者の飲酒、喫煙、援助交際など違法行為がありますが、 決して真似しないで下さい。
登場人物、団体名は全て架空のものです。実在の人物、団体とは一切関係ありません。
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