最果ての月に吠える
でも今は、私の客だ。





指定された衣装を着て、私は彼らとセックスをする。





「―――私も」





ようやく彼の儀式は終わったようで、優しくもなく強引にベッドへ押し倒した彼にとっての理想のマキを犯していく。





今まで何度となく彼は私を買っていたが、最後まではできなかった。





必ずと言っていいほど挿入前に射精してしまう。





きっとこれが彼のコンプレックスなのだろう。





私はマキが犯されている間、幼かった頃に祖父の書斎で見た心に関する分厚い書物に名を連ねた人物を思い出していた。





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