最果ての月に吠える
一月下旬、東京では珍しく雪が積もった。
公共交通機関は麻痺し雪国を思わせる風景に人々の足は奪われた。
私はタクシーが登ることを躊躇(タメラ)う小高い丘の上にある大学を目指して歩き出した。
大学へ向かう急勾配を避け反対側にあるモノレールの駅に降ろしたタクシーの運転手が私の背中に、気を付けて、と投げかけた。
駅から大学まで続く上りだけのエスカレーターは思っていた通り停止しており、私は吹雪の中に浮かぶ校舎を見上げる。
「あの坂道を登るよりはマシか………」
白いため息を吐きながらエスカレーターに併設されている階段を登り始める。
私はケータイを手に取りメモリーを呼び出す。
公共交通機関は麻痺し雪国を思わせる風景に人々の足は奪われた。
私はタクシーが登ることを躊躇(タメラ)う小高い丘の上にある大学を目指して歩き出した。
大学へ向かう急勾配を避け反対側にあるモノレールの駅に降ろしたタクシーの運転手が私の背中に、気を付けて、と投げかけた。
駅から大学まで続く上りだけのエスカレーターは思っていた通り停止しており、私は吹雪の中に浮かぶ校舎を見上げる。
「あの坂道を登るよりはマシか………」
白いため息を吐きながらエスカレーターに併設されている階段を登り始める。
私はケータイを手に取りメモリーを呼び出す。