最果ての月に吠える
その笑顔を、私は今も忘れない。





「カズネ、事務のヒトは何か言ってた?」





「今はいろいろと忙しいみたい。電話鳴り続けてたから」





あの日から私と彼女は一緒にいる。





同じ坂を登り、同じ講義を受け、同じ入試補助のアルバイトをしている。





「そうだろうね。購買寄ってくけど何かいる?」





きっと、これからも、ずっと一緒にいられる。





「焼そばパンがほしいな」





そうだと、嬉しい。





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