最果ての月に吠える
他の種よりも赤色が強い羽を大きく広げたベニイロフラミンゴ、





毛皮の王様と讃えられるほどの美しい毛足の長い淡色の模様を持つ絶滅危惧種のユキヒョウ、





チョコレート色の毛に映える十数本の白い縞を持つ森の貴公子、ボンゴはカモシカの仲間だがその跳躍力は軽く2mを越える。





そして悪夢を食べるバク。





トモエはマレーバクを見て黒いパンツを履いているみたいだと言ったことがある。





「よくそんなことまで憶えてるよね。忘れたりしないの?」





戻ってきたリューネが訊ねた。





オレは頷いて見つめていたバクの写真をベッドに返した。





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