最果ての月に吠える
「だから、私は………」





だから、僕は君の願いを叶えるよ。





「動物園を解放する」





僕が感じていた矛盾を君も見つめていたとわかったから。





「全ての動物に自由を」





腕時計が0時を示していた。





「時間だ」





ペンチで腐りかけていたフェンスの二辺を通り抜けられるほどの大きさに切り広げる。





フェンスの端を持ち上げ、





「さあ行こうか?」





「ちょっと! カズネはどうするの!?」





< 38 / 174 >

この作品をシェア

pagetop