最果ての月に吠える
動物園を襲撃する理由、
閉園になるまでライオンの放飼場を眺めていた理由、
カズネの友人として現れた理由。
「私はいろんな動物の写真を撮ってた。何千キロ、何万キロ離れた土地に住んでいた動物がこんなに集まって見られるのはすごいと思う。
でも、間違ってる。人間はどこまでも傲慢だね。彼らは今も、寒さに震えている。きっと叫んでる。ここから出してくれって」
視界の先にぼんやりとキリン舎が見えていた。
「写真を撮ってどうするの? 彼氏に見せてあげるの?」
「カレシ? いないよ」
リューネが笑う背景にあるキリンの放飼場で影が揺れていた。
閉園になるまでライオンの放飼場を眺めていた理由、
カズネの友人として現れた理由。
「私はいろんな動物の写真を撮ってた。何千キロ、何万キロ離れた土地に住んでいた動物がこんなに集まって見られるのはすごいと思う。
でも、間違ってる。人間はどこまでも傲慢だね。彼らは今も、寒さに震えている。きっと叫んでる。ここから出してくれって」
視界の先にぼんやりとキリン舎が見えていた。
「写真を撮ってどうするの? 彼氏に見せてあげるの?」
「カレシ? いないよ」
リューネが笑う背景にあるキリンの放飼場で影が揺れていた。