最果ての月に吠える
心は野生。





それを覆う細胞が真実の檻。





そして私の存在が動物園。





「君が求めているのは自分自身の解放だ」





彼はゆっくりと私に近付く。





「動物達の解放は単なる儀式でしかない。だからリューネ―――」





メガネの奥で眩しさに歪む彼の透き通った瞳が私の全てを貫いていた。





「君は自分を解き放って、自由になれ」





ヒカルの足元では円らな瞳が私を見上げていた。





まるで、空に憧れるように。





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