最果ての月に吠える
トモエの願いなら何だって叶えるよ。





心の底から笑えるようにここで踊ってみせようか?





心の隙間を埋めるように胸に響く詩を書こうか?





それともここからすぐに羽ばたこうか?





望みは何か、教えてくれ。





「自由になれ」





その言葉がトモエを笑顔にしていた。





リューネに抱え上げられたフンボルトペンギンの羽ばたきが少し滑稽だったからなのか、オレに似合わない言葉だったからなのかはわからない。





だけど、君が笑うなら。





「自由になあれ!」





リューネが、叫んでいる。





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