最果ての月に吠える
君にとって父親よりもあの精神科医が大切なのか。





彼女は君を研究のサンプルとしか思っていないかもしれないのに。





「ヒカルは? フンボルトペンギンに会えなくて寂しくないかい?」





「何て言えばいいかな。大江君―――」





「ヨシキでいい。ヒカルとは同い年だから」





笑顔を見せる彼はとても痛々しい。





< 83 / 174 >

この作品をシェア

pagetop