最果ての月に吠える
「何もわかってないのね。飼育員のくせに」






この時の僕は何も知らなかったんだ。





知ろうとしなかったのかもしれない。





だって彼らは動物なんだから。





餌を与えて懐くのは単なる習性で、そこに彼らの心が存在するなんて考えたこともなかった。





君の言う通り僕は飼育員として失格だったのかな。





君達の存在を認めてあげられたらどれだけ楽しく働けただろう。





そして、どれだけ楽しい旅になっただろう。





今でもそう考えている。





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