ねえ…微香性恋愛、しよ？

私はそう言って、翔から新聞を取り上げた。翔は、おいおい、と言う表情をして言い返してきた

「むちゃくちゃ言うなよ！あったよこの回は。たまたま見逃したんじゃないの？
例えば、どこかへ出かけていたとかでさあ。


…あれ、真白？」

翔は、えっ、と言う表情を浮かべながら、私の方を見つめていた。そしてその表情は、次第に驚愕へと変わっていった。
無理もない。なぜなら私は、ショートカットの髪をふりふりさせてはしゃいでいた、さっきまでの天真爛漫さはどこへやら、打って変わって青ざめた表情をして、身体をがくがくと震わせていたからだ。
そしてそのまま、床に倒れ込んで気を失ってしまった。

「おい、真白！」



…気付けば、私は病院のベッドの上にいた。側には、翔と、私のママがいた。

「あっ！気付いた！良かった！真白…」

「ああ、気付いたのね、まあちゃん。ママ、とっても心配したのよ。」