意地悪てぃーちゃー

「…ったく。しんどなったらすぐ言えよ。俺も生徒会席居るから。絶対無理すんなよ。」


「ありがとう。大丈夫。んじゃ荷物取って来る。」


うちはそのまま、教室に向かった。
絶対最後まで頑張ったんねん。


荷物を持って生徒会席に行くと、すぐに井澤に呼ばれた。


「とりあえず熱は測れ。ほれ。」


受け取った体温計で、熱を測りはじめた。

しばらくして、体温計の電子音が鳴った。



・・・38.0℃


げっ……………
絶対帰されるやん。


うちがしばらく体温計とにらめっこをしてると、体温計を井澤に奪われた。


「38.0℃！？本間に無理しやがって…。帰れ言うても帰らんやろ？」


「うん。帰らん。大丈夫やって。体育大会やから興奮して、体温上がってるだけ。」


井澤は半分呆れていた。
だって、最後の体育大会やもん…。


そんな中、入場の準備の時間になった。
うちは井澤に笑顔でピースをして、入場門へ向かった。


しゃーーーーっ。
中学最後の体育大会。
全力で頑張ったんねん。