意地悪てぃーちゃー
「なぁ心。もし、俺が来年消えたらどうする?」


「はっ?消えんの?嫌や。ってか、泣く。」


高橋ちゃんは、悲しそうな表情を浮かべていた。
消えるとか、考えても無かった…。


「まぁな。心?泣くな。俺お前に泣かれたら、この学校から離れられん。」


うちは頷くことしか出来んくて、ただただ涙を我慢してた。

高橋ちゃんは、そんなうちの隣に座って頭をポンポンとした。


「心。お前の気持ちには気付いてるから。ちょっと、いじりたなって井澤の話出したりしたけど…。お前が卒業する日に迎えに来るから。」


「えっ・・・?」


うちはビックリして、高橋ちゃんを見た。
高橋ちゃんは、顔を赤くしてもう一度言った。


「心。迎えに来るからな。」


うちは耐え切れず、泣いてもうた。
いきなりそんなん…。


「ほら泣くな。心は笑顔が一番やから。」


しばらくして、うちは泣き止んだ。
そして、笑顔を高橋ちゃんに向けた。


「よしっ。もう遅いし帰るか。送ってやりたいけど、井澤に頼むとするかな。」


生徒会室を後にして、2人で職員室に向かった。
高橋ちゃんは職員室に入って、井澤を連れてきた。


「心。帰るか。ほら、高橋に挨拶しなさい。」


「先生、親みたい。高橋ちゃん、バイバイ。」


「気をつけてな。」


うちと井澤は、井澤の車に向かった。
車に乗ると、井澤が口を開いた。
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