意地悪てぃーちゃー
うちはそのまま井澤に呼ばれた。


「今日はよく頑張りました。さて、帰るぞ~。」


「はーい。」


うちは荷物を持って、黙って井澤の後ろを歩いてた。


ヤバい……………
うちは一瞬フラっとした。

井澤も気付いたんか、いきなり振り返った。


「心~今、倒れかけてなかった?」


「いや…知らんけど。」



うちはとりあえず、隠そうとした。
ここで倒れるワケにはいかん…。


「嘘つくな~。本間に…。ほら乗れ。」


井澤はうちの前で、背中を向けてしゃがんだ。
これは…まさかのおんぶ。


「いやっ…大丈夫やって。ありがとう。」


「無理。お姫様抱っこかおんぶかの二択や。」



強引な………。
てか恥ずかし過ぎる。


「どっち。何も言わんかったら、抱っこやぞ。」


「おんぶでお願いします。」


「素直でよろしい。」


井澤はさっきと同じように、しゃがんだ。
うちはゆっくり井澤の背中に近付いて、首に手を回した。


そのまま井澤は立ち上がった。
本間に恥ずかしい…。
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