意地悪てぃーちゃー
うちが黙ってると、高橋ちゃんは静かに話し始めた。


「北沢。前に言うたことは、全部忘れてくれ。ごめん。」


「高橋ちゃん…なんでなん?」


うちは信じられんかった。
あんなに笑ってたのに…。
期待さすだけさして、ひど過ぎるよ。


「ったく、気付けよ。ガキに興味ないねん。とりあえず、忘れてくれ。今日ももう帰っていいぞ。」


「高橋先生。さようなら。」


うちはそれだけ言って、生徒会室を後にした。
そして、井澤の居る職員室に向かった。


井澤を呼ぶと、井澤は教室の鍵を持ってすぐに出てきた。


「ここじゃあれやから、教室でええか?」


うちは頷いて、井澤の後を着いて行った。
井澤が開けた教室に入ると、静かに井澤が話し始めた。


「高橋か?何があった?」


「振られた。ガキに興味ないって。全部忘れろって言われた。」


うちはそれだけ言うと、涙が溢れ出した。
堪えきれんかった。


「心…泣け。俺、あいつ許さん。俺の大事な心を傷付けやがって。」


「っく…大丈夫…やからっ…」


井澤はそれから、何も言わずうちが泣き止むまでそばに居た。
切なそうな表情を浮かべながら…


「落ち着いたか?心…俺の前では、強がらんでええからな?」


うちはただただ、頷く事しか出来んかった。
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