意地悪てぃーちゃー
《待てっ。切るなよ~。

間違い電話じゃないやろ?
心…泣いてないか?》



げっ・・・・・・
なんでバレてんの?
やっぱ井澤って、エスパー?


《泣いてないよ。
本間に間違い電話やし。

先生?
心配し過ぎ…。》



《ったく。強がんな。

用意して、15分後に家の前出とけ。

泣いてないか確かめに行ったろ~。
んじゃ15分後な。》



そのまま電話が切れた。
15分後って…


とりあえず着替えて、母さんに友達とご飯行くとだけ言って外に出た。


外に出るとそこには、見慣れた姿があった。

本間に来た…。
うちはビックリしながら、井澤に近付いた。


「よっ。まぁ乗れよ。」


そのまま井澤の車に乗って、車は動きはじめた。


「どうした?やっぱ泣いてたか…。」


「別に。泣いて無いもん。先生は心配し過ぎやって…。」


井澤はため息をついて、ゆっくりと話しはじめた。


「目腫れてるし…。てか、泣きそうやん。どうした?」


井澤の優しさに、うちの涙が溢れ出した。

車が止まって、井澤はずっとうちの頭を撫でてくれていた。
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