意地悪てぃーちゃー

涙の離任式

うちは、なんとなく緊張しながら教室に居た。
高橋ちゃんと会う…って思うと、自然とドキドキしてる自分が居った。



しばらくすると、井澤が教室に入って来た。


「おはようさん。心…花束やねんけど、高橋になってもうた。ごめん。」


「おはよう。いいよ。だって生徒会の顧問やったもんな。しゃーないやん。」


そう言いながらも、内心は少し辛かった。
高橋ちゃんに笑顔を向けれるやろうか…。


「本間ごめん。まぁ挨拶の練習すっか。」


「ええよ。おう。ハンカチ用意して聞いてな。」


そんな冗談を言いながら、うちはゆっくり話し始めた。


「ええ感じやな。本間、泣けること言うな。本番もこの調子でな？」


「うん。頑張る。先生も見ててな。」


大丈夫…。
高橋ちゃんから逃げて堪るか。


「おう。ぼちぼち体育館行くぞ。」


そう言って、井澤は立ち上がった。
うちはそれに着いて行くように立ち上がって、井澤の隣を歩いていた。
体育館が近付くと、めっちゃドキドキしてきた。


大丈夫…大丈夫。
うちは何度も、自分に言い聞かせた。
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