意地悪てぃーちゃー
集会が終わると、教室に戻った。


今から卒アルの配布して、今日は解散予定らしい。



井澤が卒アルを持って来て、一人一人に手渡し始めた。


寄せ書きの所には、もうメッセージが書いてあった。



【心へ

3年間ありがとう!!
この先いろんな事があるやろうけど
一歩一歩ゆっくり成長や。

  井澤 】


井澤っぽいっちゃ、井澤っぽい文章やった。


不意に井澤を見ると、悪魔の笑顔でこっちを見てた。



井澤に負けんぐらいの笑顔を、うちは井澤に向けた。



「おっし…

今日でこの教室も、この景色も最後や。

俺がここでみんなに話すのも最後や…。


この1年ありがとうな。
このクラス最高やわ~。

みんなが卒業すんの、俺も寂しい。

でもな“別れ”を経験するんも、大事なんや。


この先それぞれ進む道はバラバラやけど、迷ったり立ち止まったりしても大丈夫や。

自分のペースでいい。
一歩一歩前へ進め。

道を間違えたら、また戻ってスタートすればいい。
疲れたら休めばいい。

これだけは覚えてて?
自分を見失うな!

みんなが卒業しても、俺はみんなの先生やからな…。」
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