意地悪てぃーちゃー
井澤の話に、クラスの子達は号泣してた。

でもうちは泣かん。
やっぱ笑顔が一番やん。


「泣きすぎやろ~。

一生の別れじゃない。
絶対にまた逢えるから…


いつもの元気どこ行ったんや~?

明日は最高の卒業式にしましょう。

んじゃ解散。
心は残ってなぁ。」


クラス全員が運動場に降りて、うちは位置を見ながら指示を出してた。

セッティングし始めたんが見えると、うちは窓を開けた。


「先生?

あんなん言うてて泣いてる?」


「泣いてないわ~。

みんながあんな泣くとは、予想外やったけど…。

そのわりには、誰かさんはずっと笑ってるしなぁ…」


あっ…
おもいっきりうちやん。


「この教室には笑顔が一番やん。

最後なら尚更…。」


「せやなぁ。

やっぱ心は心やな。」


うちは運動場に合図を出した。



「「「井澤先生!」」」


クラス全員が、外から井澤を呼んだ。


「はっ?

ちょっ…反則やろ。」


井澤は窓から運動場を見て、半泣きになってた。


「泣くのはまだやで?

先生降りよ~。」


うちは井澤の手首を掴んで、運動場まで降りた。
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