意地悪てぃーちゃー

帰り道

しばらくして、井澤が職員室から出て来た。


「お待たせ。
んじゃぁ帰るかぁ。」


うち等はそのまま、学校を出た。

井澤とこうやって帰んの、なんか新鮮やなぁ…


「付き合いたてのカップルみたいやなぁ…。」


「先生、冗談は顔だけにしてや。」


カップルかぁ…
あり得へんもんな。



「やっぱ心は相変わらず、冷たいな~。

あっせやせや。
これ…。」


井澤はうちに手紙を差し出した。
どっかで見覚えあるような………


「…ったく。
高橋からのラブレターやんけ。

もしかして、忘れてた?」


あっ・・・
高橋ちゃんの手紙や。

ガッツリ忘れてたよ。


「んなワケ無いやん。

てか、その前にラブレターちゃうし。」


「本間は忘れてたやろ。

んっ?
ラブレターやろ。

まぁ…
これは心が持っとけ。」


うちは井澤から、手紙を受け取って鞄に入れた。


「なぁ………心。


俺と一個約束せえへんか?」
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