意地悪てぃーちゃー
ーーーーーコンコン


「しつれーしまーす」



うちが職員室に入ると、井澤がすぐにこっちに来た。


うわっ………
今日の井澤はいつもより、すごい格好良かった。


ちょっとオシャレなスーツに、髪の毛もワックスでセットしてた。



「心~。
卒業おめでとうさん。

これ答辞の紙な。
服装もオッケーや。」


「ありがとうございます。

はーい。
てか先生どうしたん?
そんな気合い入れて…」


「んっ?惚れた?

まぁ卒業式やからなぁ。
そりゃ多少気合い入れなな(笑)」


井澤はニヤっとしながら、うちを見ていた。


「惚れません~。

なんか…
七五三みたい(笑)」


こんな日でも、素直になれん自分。
あぁ~もう。


「はぁ~?
七五三言うな。

本間に素直ちゃうねんから。

なぁ…心。
今日頑張れよ~。
いつもの心らしくやぞ。」


「いやいや…
充分素直やし。

ありがとう。

先生!
うちの集大成見ててや~。
んじゃ…行くな。」


「おう。頑張れよ。」


うちは井澤に手を振って、集合場所に向かった。
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