意地悪てぃーちゃー

荒木の所に行くと、荒木は女子に囲まれていた。
うわ～行きづらいな…。


「荒木先生～ちょっといいですか。」


俺は荒木にそう言って、手招きをした。
女子の視線が痛いな。


「井澤先生～ありがとうございます。あっ。どうしたんすか？」


相当困っててんな～。
うわ～爽やか過ぎるわ。


「いえいえ。ってか、機内だけクラス見てもらっていい？俺、手回らんと思うから…。」


「はい。全然いいっすよ。北沢ですか～？」


荒木はニヤニヤしながら、そう言った。
そう言う所だけは、ちゃっかり聞いてくるんかい。


「そうそう。ってか、何ニヤけてんねん。何もないからな？」


「へぇ。ニヤけてませんよ。機内は任せて下さい。」


コイツ…
絶対楽しんでるやろ。


俺はそのまま荒木の前から、立ち去った。
心の近くに行こうとした瞬間、囲まれた…。


『井澤せんせ～』


「何や～？どないした？」


俺は笑顔で答えた。
生徒はみんな可愛い。
それが女子であれ男子であれ、みんな俺の大事な生徒…。


「せんせ～私服かっこいい。ってか、飛行機誰が隣なん？」


「おっさんにそんなお世辞言うても、なんも出えへんぞ～。隣？通路や。」


俺は冗談交じりで話していた。
その様子をまさか心が見てるなんて、思っても無かった。