僕らだって恋をする。
「一緒にいても、なんか変に気をつかわれるし……」

凛香は足をブラブラさせながらそう言った。



《やめろ…凛香やめろ…別れたいとか言うな!!》


俺は心の中でひたすら叫んだ。


自分の、凛香への気持ち。

それは『凛香が彼氏持ち』という事実によって表に出すことは無かった。


けど、凛香が彼氏と別れてしまえば、この気持ちを押さえるものは無くなる。



本来なら喜ぶべきことなんだろう。

だけど、俺は凛香とのこの関係を壊したくない。

一歩踏み出す勇気が無いんだ。


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