僕らだって恋をする。
お袋は味見の手を止めてまっすぐ俺を見た。


なんかまずかったか…?


でも俺のそんな考えとは正反対に、お袋は笑って


「別に?

普通に応援したわよ?

私も似たような恋をしたことあったから、否定するとかはしなかったな。」


と言った。


「えっ!?お袋も先生好きだったりしたの!?」


「違う違う。

私は彼女がいる人を好きになったことがあるの。


……私達が生徒の頃、先生はいろいろあって既婚者…だったのよね。」


「何で?」


「話してもいいけど…部屋行かなくていいの?凛香ちゃん来てるけど…」


《そういうのを一番先に言ってくれよ!!》

俺は何も言わずにリビングを飛び出して階段を駆け上がる。

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