僕らだって恋をする。
選ばれなかった俺は、しばらく廊下を走っていた。


そして角を曲がった時―――。

「キャッ!!」


「うわっ!?」

誰かとぶつかってしまった。その人が持っていたらしきプリントが空を舞う。


「ごめん!!大丈夫!?」


「あ…大谷君。
私は大丈夫だよ!!大谷君は?」


「俺も平気!!」


「良かった…。あっ、そういえば京先生が屋上に向かって行ったみたいだけど大丈夫だった?」


「ああ、京先生に追いかけられてたんだ。でも俺は選ばれなかったみたいで…」
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