僕らだって恋をする。
「そうですか。その調子で大谷陽人の頭もよろしくお願いしますね。」


「校長…!!大谷君の頭は地毛ですと報告したはずですが…!!」


「地毛でも何でもアレは困りますから。では…」

校長はそう言って頭を押さえながら小走りで去っていった。


頭を押さえるのは、風で髪が抜けないようにするため…?


「はぁ…」


「……先生って陽人のこと守ってるんだね。」


「そう?でも地毛を染め直せなんて言われたら人は皆嫌だと思うから…」

先生は少し黙ってから俺に抱きついてきた。

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