僕らだって恋をする。
「や……める…?」

嘘だろ?


校長は俺の気持ちなんかお構い無しで

「そうですか…残念です…」


と、ありふれた言葉を言った。


その後、校長と京先生は後任がどうたらこうたら言っていたけど、俺の耳には入ってこなかった。


いや、聞こえていたけど、俺の頭の中は疑問でいっぱいだったんだ。


京先生が辞める…?



何で?



ていうか嘘だろ?



嘘だって……誰か言ってくれよ…!!



手のひらをつねると、痛い。

夢じゃないことを知るだけだった。


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