僕らだって恋をする。
「そっか…」


俺は天井を見上げた。

「京先生……結婚するんだってさ。」


「は!?」

さすがにそれは知らなかったらしい。


「そんで、退職。」


「………相手は森坂だろ?」


「ははっ!!

……森坂じゃなかったら無視とか、授業をサボるとかできたのにな。


森坂は良い奴だから、んなことできねぇよ……」

章斗はため息をついて、


「お前はついてない奴だな。

好きな人の好きな人を気に入って……


気に入った奴にはお前は何もできないから森坂にも何もできないんだろ。」

と言った。

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