お姫様×俺様男子 ~出会い編~
「おお、泉か。
実は、真紅の弟の美香が
来ていて、
この屋敷を案内していたんだよ。」

「そうだったんですか・・
私はてっきり、
お嬢様に何かあったかと
思いました___」

私は安堵のため息をついた。

「泉~~~!!」

真紅様は私に飛びついてきた。

「お嬢様!!」

私は慌てて抱きとめる。

「飛びついたら危ないですよ?
ほら、ちゃんと立って下さい。」

「は~~い。
あっそうだった!
泉あのね美香が来たの!」

「美香・・・様?」

私は美香と呼ばれた子を見た。

あれ・・
この顔はどこかで・・・

ああ!!
この子は!!

私は今日出会った少年を
思い出した。

そうだったんですか、
彼は真紅様のご兄弟だったのですか。

私はまたまた黒い笑みで言った。

「雄太様・・・?
私は真紅様に雄太様以外の肉親が
いたことを聞いていないんですが・・」

「今日、初めて聞いたんだよ。
真紅の母親の真野に子供がいたとね。」

「・・・・・、わかりました。
それでは私は
真紅様と美香様の執事を
やらせていただきます。」

私は美香様と真紅様に
微笑んで言った。

「それで、美香様のお部屋は
どちらに?」

私が雄太様に聞くと
雄太様はしばらく考えてから言った。

「1953号室が空いているから
そこをつかいなさい。」

雄太様は1953号室の鍵を
私に渡した。

「それでは私は1935号室の掃除を
してきますので、お二人は
この部屋にいてください。
私がここにくるまで
絶対に動かないで下さいね!!」

私はそういい残すと
1953号室に向かった。


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